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ずっと昔から1ミリヘンリー
これは第2次大戦前の1930年代から当社で使用されているYEW製の標準インダクタです。当時の国家標準のもとは、周波数は地球の自転周期、電圧はカドミウム標準電池、抵抗は1オームの標準抵抗器、それに標準コンデンサ、標準インダクタ等で、メートル原器等を含め、各国の標準値に微小な差がありました。1958年から周波数/時刻の基準にセシウム原子時計が採用され、1970年代のクロスキャパシタによるインピーダンスの絶対測定、ジョセフソン素子による直流電圧の測定が可能になり、さらに1990年に量子化ホール抵抗標準等が世界的に統一され、国家間の標準値のばらつきは事実上消滅しました。
 
これら「雲の上」の変遷とは関係なく、この標準インダクタは60年以上にわたり、ずっと1ミリヘンリーを維持し続けています。(正確には1.000mHと1.001mHの間です。)トレーサビリティーの確立とお客様の安心のため、毎年、日本電気計器検定所に定期校正をお願いしていますが、この古顔の標準器にしてみれば「国家標準を検定」する気持ちでしょう。当社製造のLCR測定機(各種ブリッジ、LCRメーター,インピーダンスメーター等)は必ずこの1ミリヘンリーの標準器を測定してから出荷されます。当然ですが60年前の機械も昨日お買い上げ頂いた計器も同じ答えを出します。
 
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DELICA 三田無線研究所